名前:リン 投稿日:2020-03-12
私が「先生」に出会ったのは中学一年生の夏でした。
とても元気で、毎回楽しい授業をしてくれる、塾の英語の担当教師でした。
先生の事が私はとても大好きでした。
その頃、友人から嫌がらせを受けたり、家族関係が上手くいかなかったりと悩んでいました。
嫌がらせは学校だけに留まらず、塾や、放課後、色々なところでされていて、かなり精神的にダメージを受けていて、死にたいとすら思っていました。
どうしても周りにも相談できずに、ただただ耐えていました。
そんなある日、
先生は私を呼びつけました。
SPONSORED LINK
「最近元気ないけど何かあったのか?」
「薄々気付いてはいるけど、言える範囲でいいから聞かせて?」
いつも元気な先生とは違って、
とても優しい声でそう言ってくれました。
私は今までの堪えていた物が抑えられずに、
涙が止まりませんでした。
先生なら信じれる・・・。
今まであったことを全て相談しました。
先生は、なんでも優しく聞いてくれました。
「ゆっくりで良い」
「焦ると上手くいかなくてもっと辛くなる」
「俺はお前が笑顔で居る事が第一だと思ってるからな」
優しい先生の言葉に救われ、
頑張ろうと思えました。
・・・
そんなある日、
先生は私にこう告げました。
「もっと側にいてやりたかったけど、ごめんな」
「俺は講師を辞めて、地元へ帰ることになった」
その瞬間私は頭が真っ白になりました。
ショックでした。
悲しくて何回も泣きました。
最後の日、
「私は先生に出会えて良かった!」
「今までありがとうございます。先生が居ないとどうしたらいいかわからない。だけど自分らしく進めるように頑張る」
そう誓いました。
先生は、
「実はな、俺もお前と一緒だったんだ・・・」
ほっとしたような、
少し寂しそうな顔で、
教えてくれました。
「家族関係も悪くて、友達にもいじめられてた。そんな経験があるからこそ同じ立場に立っているお前を助けられるような存在になりたかった」
「お前は出来る子だから、辛くても苦しくても乗り越えられるように頑張れよ?」
「いつかお前が笑顔で頑張ったよって報告してくれるのを待ってるから」
「何十年先だろうと待ってるぞ!」
元気な先生の最初で最後の涙に驚きました。
でも、元気に振舞っている先生が、
そんなに辛い思いをしていたんだ・・・。
そう思うと、
私も何だか頑張れる気がしました。
頑張る勇気をもらえました。
今、
私は、
自分らしくがむしゃらに今を生きています。
先生が居なくなって寂しい!
けれど、辛い事も苦しい事も、先生のおかげで乗り越えられています。
先生のくれた言葉や優しさは私の「一生の宝物」です。
そして、私はこれからも頑張り続けます。
先生の「頑張ったね」その一言が聞けるように。