名前:KM 投稿日:2015-03-27
俺が、小学生の時、実家の裏にある山が好きでそこで友達と毎日遊んでた。
その山の中央あたり?にお墓があるんだけど、そこにお参りにくるおばあちゃんが居て会うたびに、友達と一緒にお菓子を貰って話してた。
今なら不審者とかが多いから、あまりよくないけど、家の近くでもよく会う人だったから気を緩めていた。
ある日、友達と山でまたおばあちゃんに会って、お菓子を貰った。
そしたら、おばあちゃんがいきなり咳き込みだして倒れた。
ビックリしたけど、急いで二人で山を降りて親とかを探した。
本当はおばあちゃんをつれていきたかったけど、子供二人の力じゃ無理だったから置いてきてしまった。
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俺と友達はいったん別れて、自分の家へむかって親を探した。でも俺んちには誰も居なくて、友達の家もダメだった。
で、ちょうど道を歩いていた人が居たからその人に話しかけようとした。
でも、ちょっと怖い雰囲気で、近寄りがたかったからというか、なかなか話しかけられなくて、どうしようどうしようと悩んで友達と一緒にやっと話しかけた。
その人は外見に合わないって言ったら失礼だけど、すぐに裏山まで来てくれて救急車も呼んでくれた。
でも、病院について間もなくおばあちゃんが死んだことを聞かされた。
もともと体が悪くて、入院とまではいわなくても、薬を貰いに病院へ通っていたらしい。
あと、もう少し早くあの人に話しかけて、おばあちゃんを助けてもらったら、助かったんだろうか?
俺たちが、人見知り何てするから、おばあちゃんは死んだんだろうか?
生まれて弾えて身近な人が死んだ俺にはとてもショックだった。
友達が、俺たちのせいではないと言っても、俺は自分のせいだと責めていた。
その数日後、久しぶりに友達と裏山へ行ったら、知らない人たちがお墓参りに来ていた。
俺たちに気づくと一人がこっちを見て少し驚いたような顔をして、
「もしかして、○○くんですか?」
ときいてきた。
うん、と頷くと、その人は嬉しそうに
「ここに来ていたおばあさんいたでしょ?
私はその人の娘なんです。
母がお世話になりました。
よく、こっちに戻ってくると、個々の裏山で会う男の子たちにお菓子をあげているって聞いてたのよ。
私達、みんな大人になってから家を出ちゃったからお母さん一人にしちゃったけど、貴方たちが居てくれてよかったわ。」
それを聞いた瞬間、俺たちはボロボロ泣いた。
話をしていた人はすごくびっくりしてたけど、気にせず泣いた。
もし、あの時もっと早く助けを呼べなかったとしても、自分たちの存在はあのおばあちゃんにとって大事なものだったと気づかされた。
俺はそれから、その田舎をでたけど、
今でもたまにおばあちゃんの墓参りに行っている。