名前:恭彦 投稿日:2017-10-14
俺には2人の親友がいた。
その中の一人が事故で死んだ。
俺は泣いた。
でも、あいつは泣かなかった。
あいつは前から『男は何がなんでも泣いたら駄目だ。泣いたら男じゃない!』と言っていた。
あいつの通夜のとき遺族が号泣していた。
俺も泣が出た。
あいつは遺体の顔をさすり、いった『俺たちを残して逝きやがって、さよならは言わないからな。罰としてしばらく向こうで待ってろ。』そう言った。
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そしてあいつは敬礼をして誰にも見えない様に泣いた。
俺たちはいつも一緒だった。
だからこそあいつは泣いた。
友の最期を気丈に振る舞い誰にも見えない所で泣く。
それが男泣きなのだと思った。
俺はあいつと一緒に泣いた。
あいつは俺より泣いた。今までの涙を出しきるように。
でも、あいつはカッコ悪くなかった。まったくカッコ悪くなかった。
あいつの涙はまさに男の涙だった。
出棺の時は俺たちは泣かないことにした。
そして俺たちは棺桶の蓋を閉めてあいつは霊柩車に乗せられていった。
あいつは敬礼をしていた。俺たちはもう泣かなかった。
俺たちはいつも一緒だった。
だからこそもう泣かなかった。
それが俺たちの最後の恩返しだった。
泣いたら心配するからな。
