名前:みい 投稿日:2016-02-07
私のじいちゃんは私が生まれるまでアルコール中毒だったときいた。
酒に酔い潰れ仕事を休む日も少なくなかったという。
ばあちゃんは何度も離婚を考えたときいた。
けどばあちゃんは我慢して離婚せず家を守ってきた。
じいちゃんは無口であまり自分のことを喋らない性格だ。
だからばあちゃんに対しても冷たそうにみえた。
あたしが小さい頃もよく口喧嘩してたのを覚えてる。
でもわたしはばあちゃんもじいちゃんも大好きだった。
私が小学校のころばあちゃんは乳癌になり、
SPONSORED LINK
闘病生活がはじまった。全摘しなかったため、治ったと思ったらまた再発した。
わたしが20歳になったばかりの頃、医師からもう長くないと言われた。
じいちゃんは毎日何回もばあちゃんのお見舞いに行ってていた。
でも何も話さず顔見て帰る感じだった。
それでも毎日毎日お見舞いはかかせなかった。
数週間後ばあちゃんは静かに息をひきとった。
ばあちゃんを火葬場にもっていくとき、
じいちゃんが泣きながら
「きみ(ばあちゃんのなまえ)を連れてかないでくれ」
といっていた。
あたしは思わず涙がでた。
葬儀が終わってからじいちゃんはずっと元気がなかった。
毎日仏壇の前でなにか唱えていた。
こっそり聞いてみたら
「きみ迷惑かけてごめんなごめんな。」
「俺もいつになるかわからないけどきみのところにいくから。まっててくれ」
あたしは涙がとまらなかった。
あんな姿のじいちゃんなんてみたことなかった。
それからじいちゃんは少し明るくなった。
いっぱい話すようになった。
じいちゃん
ばあちゃんの分まで生きてください。