名前:炒飯 投稿日:2014-04-29
ふと思い出したから少し語らせてくれ。
俺が小5の頃母親が肺癌になった。人間ドックに行った時に発覚した。当時中3の兄と高2の姉には肺癌だと父は伝えていた。俺には体調が悪いから少し入院すると父は伝えた。俺は母親がすぐ戻ってくると信じていた。
だが、癌の進行が酷く日に日に弱っていく母親が体調が悪いだけではないと気づいた。
兄は受験もあったので塾に通い勉強に集中してもらった。姉と俺と父の3人で家事を交代でおこなっていた。
母親が入院してしばらく経ち、姉がお見舞いに兄が塾に行ってる間に俺と父で晩御飯を作ることになった。
俺はもちろん父も料理なんてできない。とりあえずチャーハンでも作るか、ということで父と不器用なりにチャーハンを作った。姉から電車が遅れてるから先に晩御飯食べてろと電話が来たので先に食べることにした。
父と二人、手を合わせいただきますをした。
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すると父が俺に母は肺癌で余命わずかなんだと俺に言った。
俺は黙っていた。
父は続けて、
母の前では泣くな。
だから今泣け。
と俺に言った。
俺は泣いた。
父と一緒に。
いつも強面の父が初めて俺の前で泣いた。
二人で泣きながらチャーハンを食べた。
その時のチャーハンは苦くてしょっぱかったけど美味しかった。
それから俺は今年20歳になった。
飲食店の、厨房で働いている。
毎日チャーハン作ってるけどあの時のチャーハンより美味いもん作れるように頑張っている。
兄は弁護士を目指して勉強している。
姉は友達と起業してなんとかやっているそうだ。
父はテレビ番組の真似事で
各停バスの旅を休日に「母」と楽しくやっている。
