名前:めい 投稿日:2013-05-14
私には父親がいない。
母は未婚で私を産んだ。
母、おじいちゃん、そして大好きなおばあちゃんの三人暮らしだった。
公務員だったおじいちゃんに教育され、難関中学受験の為、医者になりたいという夢の為、
私は毎日毎日勉強ばかりしていた。
そんな時おばあちゃんの癌が発覚した。
手術をし摘出。
辛かっただろうが乗り越えた。
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そして私の中学受験失敗。滑り止めで受けた中学に入学した。
初めてイジメを経験した。
そして地元の中学に転校。
そこから何かが狂い、おきまりの不良コース。
家出し何日も家に帰らない日もあった。
だけど、どんなに遅く帰っても食卓のテーブルの上には私の食事とおばあちゃんからの手紙が置いてあった。
『〇〇ちゃん、食べてください。』
『今日はちゃんと眠ってね。』
おばあちゃんはいつでも優しかった。
母やおじいちゃんと喧嘩して、母と掴み合いをしても、必ず間に立って、全て私が悪いのに味方になってくれた。
おばあちゃんは毎日小さな健康ランドにいくのが日課だった。
ある日彼氏とバイクに乗って家の前の交差点を横切ろうとした時、信号待ちしているおばあちゃんが立っていた。
健康ランドにいくんだなーとすぐにわかった。
信号待ちしているおばあちゃんと目があった。
おばあちゃんは、あの大好きなニコニコ笑顔で手をふった。
私は無視した。
後ろを振り返ってみるととても悲しそうな顔をしていた。
月日は流れて、私は妊娠した。
おばあちゃんの癌再発も発覚した。
おばあちゃんはとても強くて優しい人だから死んだりしないと思っていた。
でもどんどん転移する癌。
でも、でもおばあちゃんは絶対に死なないと思っていた。
強い人だから。
絶対に。
私が妊娠8か月に入った頃おばあちゃんが入院した。
毎日毎日病院に泊まった。
11月。
晴れた朝。
おばあちゃんは亡くなった。
静かに。
とても静かに。
赤ちゃんの名前も考えるって言ったじゃん。
赤ちゃんの洋服一緒に買いに行くって言ったじゃん。
まだまだやりたいこといっぱいあるって言ってたじゃん。
何も心配するなって言ったじゃん。
私はおばあちゃんにもらってばかりで何一つ返せてないよ。
ごめんねも言えてないよ。
今からやっと恩返しできると思っていたのに。
本当にごめん。
本当にごめんね。
あの交差点で無視してごめんね。
私がヤンチャしてる頃に
母の姉におばあちゃんがあてた手紙には
こう書いてあったらしい。
