名前:GK 投稿日:2010-12-11
じいちゃんが死んで10年が経つ。
俺は今年25歳になった。
俺は中1の頃、あるバンドにはまり、ドラムを始めたくなった。そこでお年玉を貯め、買う事を決意した。
親戚がそんなに多くなかったので貯まったお年玉は2万円もいかなかった。
目を付けていたドラムは4万、足りなかった。
いつも楽器の通販の雑誌を見ていた俺にじいちゃんが話し掛けてきた。
訳を話すとじいちゃんが足りない分を出してやると言い、その日に僕はドラムを注文した。
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ひたすらドラムを練習し、中3になりバンドを組んだ。始めてバンドで演奏出来るようになった曲をテープに録音した。
俺はまっさきに病院に行きじいちゃんにテープをあげた。
じいちゃんは「また聞くわ」と言い、テープを引き出しに入れた。
それからテープをあげた事を忘れかけていた頃、じいちゃんが死んだ。
俺はバンドの練習で死に目にあえず、後悔して泣いた。
葬式の日、ばあちゃんが俺に言った。
「お前、じいちゃんにテープ渡したやろ?じいちゃん、他の患者さんとか看護婦さんとか先生にまで聞かせちょったとよ。このバンドのドラムは孫じゃってね、じいちゃんはお前が20歳になるまでは生きたいって言いよったのに、叶わんかったな~」
じいちゃん、俺は本格的にではないが今でも音楽をやっているよ。
20歳の時、バンドでCDを作ったよ。
一曲目のタイトルは「じいちゃん」
25歳になった今でも、20歳の頃にバンドでじいちゃんって曲を作った時もいつもじいちゃんは俺の中にいたよ。
だからじいちゃんはこれからも歳をとっていく俺を見ているのと同じだよ。
長文すいません。