泣ける話ちゃんねる|泣ける話と感動する話で涙腺崩壊

思い出の写真

  1. TOP
  2. 家族
  3. 思い出の写真

名前:泣ける名無しさん 投稿日:2009-09-25

名無しさん脚 :04/02/07 02:52 ID:m+bqjC8Z

私には父がいない。
私が10歳くらいの時に外に恋人を作り、その人との間に子供を作り、出て行ってしまった。
正式に離婚したのは私が15歳くらいの頃のようだが、養育費も途中で途絶え、母は女一人で兄妹3人を抱えてずいぶん苦労していた。
末っ子の私はずっと「自分は既に愛のなくなった夫婦の間に
うっかり生まれてしまったやっかいものなんだろう」と思っていた。
常に「自分は”いらないもの”」そう思ってた。

高校生の頃、家の片づけをしていた時、古い封筒がみつかった。
「最愛の○○(父の名前)ちゃんへ」
父のノートも見つかった。
・・・他の女性への愛を語る文ばかりだった。
くやしかったし、悲しかった。なぜ、生涯愛せないような女性と無責任に・・・。

SPONSORED LINK
せめて私を生まなければ母の負担も少しは楽になったろうに。

つい最近になって、母の元でたんすの隅から一枚の写真を見つけた。
父と母と兄と姉。母のおなかは大きい。そのなかにいるのは、私。
母が気にして父の写真はなるべく隠してしまっていたらしい。
みんな嬉しそうに笑っている。
・・・よかった、私も愛情を受けて生まれたんだ・・・初めてそう思えた。

その後、父の気持ちは変わってしまったのだろうけど、
私の生まれたときには間違いなく私にも、母にも精一杯の気持ちを贈ってくれていたに違いない。
まだ父を心から許せるわけではないけれど、自分の存在を少しだけ許せた。
やさしい笑顔の父を少しだけ好きになった。
自分が嫌いだから写真も大嫌いだった。
プリクラ全盛期に高校生だったのに、プリクラ撮った事すらない。
でも写真って素敵なんだね。そこに愛を写せるなんて知らなかったよ。
自分と、今同居中の彼氏。これからどうなるか分からないけど、
今はまだ間違いなくある愛を残しておこうって思った。

思い出の写真 現在 46pt 泣けた

関連する泣ける話

SPONSORED LINK

泣けるコメント

コメント募集中

  • コメントは投稿規約をよく確認してください
SPONSORED LINK

あわせて読みたい

Code:+