名前:匣 投稿日:2017-05-23
私の両親は私が小さい頃に離婚し、私はずっとお父さんと生きてきた。
お母さんとお父さん。
どっちに行こうか迷ってた時、お父さんは「ここに残りなよ。」って言ってくれたね。
今思えばあれが最後の我が儘だったね。
私が体調悪い時、不器用ながらも心配してくれたり。
私がイライラしてて八つ当たりした時も、いつもニコニコして理解してくれてた。
なにかあるといつも笑ってて。冗談ばっかりで。馬鹿な事ばっかりで。我慢強くって。
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あたしが母と喧嘩した時頭撫でてくれて慰めてくれた事。全部大好きだったよ。
週1で好きなラーメン屋通ったり、ファミレスで食いまくったり。
お互いお金ある時は外食ばっかしてたね。
お父さんと一緒に行く外食はとっても楽しかった。1番楽しみだった。
そんなある日。
貴方は倒れて病気しましたね。
入院した日からあたしはお仕事しながら毎日お見舞に行って、食事はや煙草は勿論、水分までもを制限されて、車椅子で病院内散歩した時、ジュース飲みたいって。
買ってあげたかったけどダメだよとしか言えなくてご飯もろくに食べれず、苦しく寝てるばかりで。
段々衰えて行く姿見るの、苦しくて。
「退院したら美味しい物また食べに行こう」「パパが居ないお家、一人で寂しいよ」って。そんな言葉しかかけられなかった。
段々と回復してってご飯も沢山食べてて退院も日付が決まった矢先。
寝てる間に息をひきとったね。
何の苦もない。ただ本当に寝てる顔で。
最初なにがあったか分からなくて触って、揺すって、冷たくて。
何で?しか頭になかった。
退院決まって、やっとこのお家に帰って来る。
寂しくない!これからはゆっくりしてもらわなくっちゃ!って思ってたのに。
違う形で帰ってくるなんて夢にも思わなくて。
ずっとずっと、狂った様に泣くしかできなかった。
私を一人にさせないで。
まだ話したい事、一緒に行きたい所、これからの人生、孫の顔、いっぱいいっぱいあったのに一瞬で無くなってしまった。
そこからは真っ白の中喪主して、片付けして、親戚同士で揉めて、忙がしくて、挙げ句のはてには拒食症になって。
お父さんがやってた事、真似して少しでも近付きたくて。
真似したら戻ってきてくれる様な気がして。
でも。
もう。
言葉を交わす事はないんだね。
もう。
お父さんと一緒に食べてたラーメンも食べれなくなっちゃって。
もう、ファミレスで食べてた量も食べれないよ。
お父さんと一緒なら食べれるかな?なんて思ったりして。
願いが叶うなら、少しでも一瞬でも夢でもいい。
話さなくていいから、会って抱き締めて欲しいな。
パパ、ずっと大好きだよ。
お誕生日おめでとう。