泣ける話ちゃんねる|泣ける話と感動する話で涙腺崩壊

  1. TOP
  2. 家族

名前:たつ 投稿日:2010-12-25

うちの父親の口癖は

「俺が嘘を付いた事あったか?」

だった。

その口癖通り、父親は絶対嘘をつかなくて、約束を守れない時も必ず事前に謝りを入れてくれた。

仕事熱心で、周りからも慕われてて、家族思いで休日の家族サービスも忘れない尊敬できる父親だった。
大人になるならこういう人になろうとずっと思っていた。

ある日

小学四年だった俺が家に帰ると、父の仕事先の上司が来ていた。

SPONSORED LINK

普段俺の家にこない人達だったから、何かあったのかな?程度の事は考えたけど、それ以上の事を考える思考力が当時の俺には無かった。

その人達が帰った後気づいた事だが、
仕事の一番忙しい時間帯なはずなのに、父が家に居る。しかも部屋で寝ているらしい。
例え高熱を出しても仕事を休まない父なのに、おかしいなとは思ったんだ。

その一時間後、父は吐血して、病院に運ばれた。

上司の人達が来ていたのは、
どうやら仕事中に吐血して、一度病院に運ばれたらしい。
医者は即入院と診断したらしいが、父は仕事に行くと言い続けたせいで、
仕方なく薬を処方し落ち着くであろう家で休養を取ることにと言う事になったらしい。

そして帰されたのだが、案の定また吐血、母がすぐに病院に連絡し、
レスキュー隊?っていうのか?
そういうのが家に入ってきた。

勿論小学生四年の俺はそんなの見るの初めてで、
小学生二年の妹を抱き締めて、茶の間の隅で震える事しか出来なかった。

でも父親が辛そうで、怖くなって駆け寄った。

「大丈夫?お父さん」

って聞いたら、
凄く辛そうなのに、真っ青な顔をしているのに

「大丈夫、すぐに戻ってくる」

って言うんだ。

笑顔で、思わずさ

「大丈夫じゃないよ!」

って言った。
そしたらさ言うんだよ

「俺が 嘘を付いた事が あったか?」って、

ソレ言われたらさ、信じるしか無いじゃん。

もう俺も泣きじゃくって声も出なくなったけど、頷く事しか出来なかった。

母はその日の晩から父に付き添う事になって、
俺と妹は知り合いの家に預けられた。

周りの人は「強い人だから大丈夫」って励ましてくれた。

俺も何も考えられない訳じゃ無いし、
父親はもう長くない、周りは俺達を気遣ってくれてるんだなって事には気付いた。

だから、俺も笑顔で
「うん、お父さん強いもんね」
って言った。

色んな事が不安だったけど、妹を泣かしたく無かったし、俺が強くなきゃと思えた。


でも次の日
父は死んだ。


病院でも、家に帰るって、子供が居るんだって、
二人にしておけないって。
ずっと俺達の事気遣ってたらしい。

授業中に、担任に呼ばれて、ソレを教えられた時は、本当に腰が抜けて、病院まで走った。
病院のドアを開けたら、もう父は息をしてなくて、

何でもっと一緒に居させてくれなかった、
何でもっと早く教えてくれなかったって、

ずっと泣いた。
泣きじゃくった。

父親の最初で最後の嘘がこんな形なんてのは辛すぎた。

現在 142pt 泣けた

関連する泣ける話

SPONSORED LINK

泣けるコメント

コメント募集中

  • コメントは投稿規約をよく確認してください
SPONSORED LINK

あわせて読みたい

Code:+