名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2017-11-05
822:本当にあった怖い名無し:2008/04/03(木) 01:31:57 ID:W34vuwhI0
スコティッシュていう耳たれのぬこだったんだけど、ブリーダーが金儲けのために
スコ同士を掛け合わせまくったらしく、そいつは病気だらけだった
ペットショップで二束三文で売られていたのを母が連れて帰ってきた
そいつは、両足のかかとの骨が奇形で曲がっていて、1メートルも飛び上がれなかった
もう一匹のぬこと追いかけっこの遊びになったとき一匹のぬこが机の上に飛び乗るときがあったんだが
追いかけることが出来なくて情けなさそうな顔をしていたのがすごく可哀想だった
階段も、一段一段休憩しないと昇れなかった、つめも満足にしまえなかった(歩くと音がした)
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鼻の骨も曲がっていて1ヶ月に1度は必ず鼻血を出していた
しっぽのさきっぽも骨の異常でひん曲がっていて、触られると痛そうな顔をしてた
そのぬこ、体が不自由だったけどそのぶん頭がよかった、猫の勘も他の猫よりあった
猫を飼ってる人なら珍しくない話かもしれないけど、家族が帰ってくる5分くらい前になると飛び起きて窓際へ駆け寄っていく
出窓からいつも家族の帰りを出迎えてくれた
5歳くらいになったら早くも体にがたが出始めて、病気に病気が併発しまくって慢性的な膀胱炎になってしまった
おもらしをするとすごく情けなさそうな顔をしてた
膀胱炎がなおったりなおらなかったりが続いて数ヶ月したある日の朝、突然心臓発作で逝ってしまった
こんなこと考えたらいけないが、きっと自分が情けなくて生きる気力がなくなっちゃったんだろうなと思った
死ぬ間際は本当にそういう顔をしていた
死んでから1ヶ月位してそいつが夢に出てきた
俺のベッドに手をかけて(いつもそうやって俺に抱き上げてもらうのを待ってた)、悲しそうな顔で俺の寝てる顔を見てる夢だった
死んでからちょうど半年位してからそいつがまた夢に出てきた
そいつすごく臆病で外に出たがらなかったんだけど、夢の中で元気そうに家の庭を駆け回ってた
俺が、嬉しくて、「けし!」と名前を呼んだら、こっちを振り返って、ひんまがったしっぽをピーンと立てて走ってきた、
でもちょっと立ち止まってからすぐに引き返して行ってしまった
夢の中だったけど体の不自由さなんて全く感じさせなかった
俺は、
ああ、あいつ天国で元気にやってるんだなと思った